宴もたけなわ

思い立ったら書きます。

車輪の国、向日葵の少女の感想

車輪の国、向日葵の少女をプレイしたので感想というか思ったことというか、を書きます。

 

面白い、という評判だけはずっと前から聞いていたのと、数少ない僕が遊んだエロゲの中でも初めてプレイしのがG線上の魔王だったので同メーカーの前作として、ずっと気にはなっていたのをようやくプレイしました。

 

ストーリーについてはまったく前情報を入れないでとりかかれたのだけど、前にG線の感想か何かを見た時に「あんな伏線があったとは」みたいなのを見てしまったのでなんとなくそういうのを意識しながら進めるハメになったのは少し悔やまれるかなあ。

 

 

 

で、まず最初に主人公モリケンによるこの世界の統治のされかたについて説明があったわけだけど、こういう世界観すっごい好きです。

 

やりすぎと思えるくらいに国や組織が、それぞれの価値観や道徳観に任されていた生活の「個人の自由」とされる部分にまで介入・指導してくる仕組みがある世の中。

 

罪の種類に合わせて、それぞれ厚生させる為の罰が異なる。

 

さちが時間の大切さを知るために活動時間の制限、

 

灯花は家庭の事情によって親の言うことを絶対に聞かなければいけない、

 

なっちゃんは男をたぶらかした(という濡れ衣)で異性に触れてはいけない制限、

 

モリケンのお姉ちゃんは反逆者の親族として、極刑を受けて誰からも認知されず、いないものとして扱われる制限、

 

 

こういう奇妙な設定というか世界観すごい好き。

 

 

 

それじゃ、パパッと印象に残ってるセリフを並べつつ感想をば

 

 

法月

 

万物は流転する。そこに多少の善悪があろうとも、今日も太陽は東から昇ってくる。

それはまるで、車輪のように・・・

 

お話の中で初めて「車輪」って言葉が出たシーンで、これはさちの2章ラストだったかな?

 

 

お前らはそうやって、すぐ、わかりやすい悪に飛びつく。いつでも誰かに責任を取ってもらおうとする。

 

国が、資格が、こんな特許が、親が、信頼する友人がこう言ったから・・・・・・すぐ、安心し、思考を停止する。そのくせ、裏切られたときには、豚のようにわめき散らす。

 

法月はすごくいいキャラしてましたね!

冒頭の、こっちはまだ世界観を掴みきれてない時に、高等人試験に遅刻してきた女の子をいきなり撃ち殺したり、モリケンに「お前はいつ一流になるんだ?」っていきなり質問してきたり、ぶっ飛んでますw

 

 

まな

 

まなのお姉ちゃんは、すごいんだよーっ!

 

賢一みたいな優しい人は、ときどき人をダメにするんだよ!

まなのお姉ちゃんは、まながいないくらいでダメになっちゃうような、そんなよわっちぃ人じゃないんだよぉっ!

 

 

モリケンのお姉ちゃんは別として、他の3人のキャラにはそれぞれ抱えてる問題があり、それをモリケンが協力して克服していくのだけど、2章のさちの話がすごい良かった!

 

昔賞をとった絵を盗作と叩かれて、頑張ることが嫌になり、やけになってたさちがあそこまで頑張ってまなの為に絵を描くようになって・・・

それだけじゃなく、さちがもっと成長できるように、さちの為に、大好きなさちとの別れを選ぶまなの強さ!

すごくグッときました。

 

あの展開は絵が奇跡の完成を迎えて、まなが残る展開だと思ったのに予想の上の上な展開で鳥肌たったなー、幼女すごい。

 

 

さちEDの、成長したまなが会いに来て

 

こんな日が来るのを信じていましたから。それだけを夢見て、いままで生き抜いてきましたから。

 

逆に言えば、この日が来なければ、私はずっとあなたたちと会うつもりはありませんでしたよ。

 

ってセリフもすごくグっときたなあ。

 

 

世の中には、いい加減に許されると、許された本人が一番困ることがたくさんある

 

2章でモリケンがさちに対して思ったこと。

 

これ、突き放す側もすごい難しいよね。

その時限りで見れば冷たい人に思われるからなあ。

 

とにかく2章の最後のまなとさちのやりとりは「ここで厳しくしないと、お姉ちゃんは成長する機会を逃してしまう、とても重要なタイミングなんだ」っていうまなの意思が感じられて、その判断力もさることながら意思の強さに圧倒されたなあ。

こういう、突き放すことで相手が成長できるかもしれない機会って、その成長できる可能性の度合いが大きいほどダメだった時の心の折れ方、ダメージは大きいものだと思う。

まなはさちを信頼して絵にダメ出しをして、自分はどこかに連れていかれてしまうのを受け入れるわけですよ!

 

幼女すごい。

 

幼女すごい!!!

 

ほんとさちEDでまなが会いに来てくれる終わり方はよかったすなあよかったすなあ。

 

 

京子さん

 

人間の時間は限られているのだから、才能のないことをしてはいけないのよ

 

灯花に対して、京子さん厳しすぎるでしょ!ってシーン。

 

 

で、そんな京子さんに対してのモリケン

 

人がこんなに弱くていいのだろうか

 

ってシーンがあったけど、ほんと京子さんのメンタル不安定さ半端なかったすなあ・・・

灯花ちゃんの全てを許す優しさで事は収まったけど、2章のさちとまなが凄く強い姿を見せてくれたから、それと比較しちゃってなんとも言えない気持ちになったなあ。

 

 

灯花

 

世の中は、たとえどんな社会でも、知識と教養があって、決断力と行動力があるような、頭のいい人たちが支配してるんでしょう?

 

私のような頭の悪い人は、ずっと利用されて生きるんでしょう?

 

でも、気づかなければ、幸せだから・・・・・・そういった頭のいい人たちに、いっつも責任を取ってもらえれば、すっごい楽ちんだから・・・・・・

 

親の命令に絶対従わなければいけない制限を受けて育ったから、自主性や決断力に欠ける灯花ちゃん・・・

うーん、杏子さんだけじゃなく灯花のこの言葉もまた、なんて弱い考え方だろうか・・・と思った。

 

 

どちらかを選ぶと、選ばれなかったもう一方が悲しむというのなら・・・

 

私は一生子供でいい!

 

 

そんな灯花ちゃんが「選ばないことを選ぶ」シーン。

自分なりの答えを見つけようって前向きな感じが良かったすなあ!

 

あと、灯花ちゃんは舌っ足らずな「ぶっ殺すぞ!」がかわいかったですね!

発音だと「ぶっこぉすぞ!」になっててね!!

でもモリケン以外には聞こえてないのはなんだったんだろう・・・w

 

あとモリケンの戦闘力マジパネェですね。

京子さんが連れてかれそうになった時とか、他にも色んなところで南方戦争から生きて帰った片鱗を見せつけますなw

 

 

日向夏咲こと、なっちゃん

 

夏が来て、暑くなって、少しだけ雨が降って、田んぼは青々しくて、風が吹くと緑の匂いがして、ケンちゃんみたいな友達がいて・・・・・・なんにも変わらないけれど、それだけでもいいんだよ。

 

上手く言えないけど、楽しいことなんて、たくさん転がってて、気持ちいいことは簡単に見つけられて、笑い声はどこからでも聞こえて来るんだよ。

 

 

幼女時代はこんなこと言ってたのに、

 

 

夏が来て、風が吹いて、暑くなって、毎日学園に通って・・・・・・・・・

 

なにか面白いことがありますか?

 

なにも期待せず、誰にも頼らずに・・・生きていくんです・・・・・・

 

って・・・。

すっかり根暗少女になってしまい再開したモリケンにこんなこと言っちゃってるのに、地下の部屋で法月を前にいきなり「そうです!私はケンちゃんのことが大好きです!!」とか言い出したあたりはちょっとビビりました。

うーん、正直なところこの部分は展開に着いていけなくなってしまったかなあ自分・・・

 

 

さち→灯花ちゃんと順に思いいれを書いたので、次はなっちゃんのことを何か書いておこうかと思ったけど、そんなわけであんまり思い入れがない・・・

 

 

なっちゃんの話のところで、むしろ灯花ちゃんの

 

 

「夏咲のためにも」とか、「お前のためにも」とかね・・・誰かのためにって口に出すのは、なんか変だなって

 

うーん、本当に誰かのためにって考えている人は、きっと、そういうのを口に出さないと思うんだよぉ・・・・・・

 

 

ってセリフで灯花ちゃん株が上昇したくらいだったものなあ。

これは灯花ちゃんルートでだけ言うセリフだったかな・・・?

うろおぼえ。

 

あとはルートがあるキャラでふれてないのはモリケンのお姉ちゃんだけど、特段思い入れないかなあ・・・。

 

あ、でもあの登場シーンは良かった!

叙述トリックっていうのかな?

ほぼずっと一緒にいたようで、灯花ちゃんと京子さんとモリケンでお寿司を食べた後に、モリケンがお土産用のお寿司を持ち帰るシーンがあったのもこういうことだったのか!って思った!

 

 

こんな感じかなー?

あ、あとあと、最後の地下に閉じ込められたところでモリケンが「ハーブくれぇ!」ってなったところはバッドエンドかと思った!

法月とのこういう騙し合い要素は面白かったなあ。

 

 

ではでは、だらだら綴ったけどこの辺で!

 

そのうちG線上の魔王もまた遊びたいなー!