宴もたけなわ

思い立ったら書きます。

Sessions!!~少女を監禁する事情~というゲームをやったので

Loser/sというサークルさんが出してるSessions!!シリーズという同人エロゲをやってみたので、やりながら思ったことを思い出して書きます。

 

DMMでDL購入するとフリー配布されてる前作も一緒に入っていたので、「強盗娼婦の紐になる」→「真実嫌いの探偵は」→「Sessions!」の順でやりました。

 

このサークルさんから出ているこのシリーズは、一本あたり3~4時間くらいの内容で(だいたいラノベ1.5冊くらいの内容かな?)、現時点で一番新しいSessions!!は短編が複数入っているという感じのモノ。

 

 

このシリーズはどういう人にお勧めかなー?って、パッと思いつくのは、化物語が好きな人は楽しめるんじゃないかと思います。

 

戦場ヶ原さんって、「あなたがアララギ君を殺したら、その時は私があなたを殺すわよ」みたいなことをさらっと言っちゃうじゃないですか。

 

 ああいう、世間一般の常識とはずれてるんだけど、芯を感じられるキャラが好きな人にはおすすめだと思います。

 

(僕は化物語の原作は読んでないので、文体について近いかどうかはわかりません。)

 

 

 

さて、今回は珍しく、始めにネタバレを避けた紹介文みたいのを書いてるのには理由があります。

 

これを書いてる時点では、最新作のSessions!が出てからまだ間もないみたいなんですよ。

僕としては、珍しく新し目のゲームをやりました。

 

もしもこのゲームが気になった人が、ネタバレを先に知ってしまうとプレイする楽しみが減ってしまうかなーと思い、ネタバレを避けて魅力を伝えるという技術が僕にはないので、今回はこんな感じの書き出しでした。

 

で、僕としてはこのサークルさんの次回作の為に、ゲームが多くの人に遊ばれて、さらに言うと製作資金が増えたらいいなって応援の意味も込めて最初の文章書いてます。

 

というのも、お手頃価格で楽しませてもらったというのに加えて、もっとたくさんの人が購入して製作資金が増えれば次回作はより良いものになるんではないかなーと思ったから。

 

同人ゲームだと難しいんだろうけど、ゆくゆくはボイスが着いたりするといいよね。

 

前回やったエロゲの沙耶の唄は、映像とボイスと効果音で気分悪くなるほどの気持ち悪さと「史紀ぃ~」って言う時の沙耶のロリかわいさを演出していたのだよ。

(そういえば、沙耶の唄に関しては珍しく全ボイス飛ばさずにプレイしたなあ。)

 

まあとにかく、そんな感じにエロゲは文章とイラスト以外の要素エロゲ全体としての出来を左右するのは明らかなので、資金があればさらにこの媒体ならではの面白いものができるのではと期待してます。

 

最初はボイスなくてもいいかなって思ってたけど、内容が良い感じだったので盛り上がるシーンはボイス付きでやりたいなー!って思っちゃいました。

 

以上、まだやってない人におすすめする為の内容でした。

ここからはネタバレを含みつつだらだらした独り言なので、後で遊んでみようって人は読まないほうが良いと思います。

 

ほらほら、まだ人はこのリンクの体験版からDLでまるまる本編ができるというフリゲ形式になってるのだよ↓

http://www.dmm.co.jp/dc/doujin/-/detail/=/cid=d_067081/

(要DMMアカウント。前に艦これを数ヶ月間やった時のアカウントがここで役に立つとは!)

 

 

・・・

 

まず、このシリーズを僕が最初に知ったのはとあるエロゲブログで「強盗娼婦のヒモになる」の感想記事を見かけたからです。

その時は変なタイトルのゲームだなーと思っただけで、記事の内容までは読みませんでした。

 

そのあとにシリーズものとして何本か出てるっぽいというのを知り、つまらなければ次のゲームは遊ばないだろうけど、件のブログでは立て続けにSessions!!シリーズの感想記事が投下されてたから気になってDMMで購入した次第です。

 

お値段も手頃だし、いいかなと。

 

んで遊んでみたわけだけど、とにかく出てくるほとんどのキャラの思考が常識からずれてるのなんの。

 

別れさせやとかバウンティハンターとか宗教団体の跡継ぎとか、そんな普通の人っぽくないことをしてる人たちの話だから、そりゃそうなんだけど。

 

そんな連中に現実世界の世間一般常識を求めるなんて、BLACK LAGOONのキャラに一般常識求めるようなものか。

 

BLACK LAGOONはさすがに世界観ぶっ飛びまくりだけど、Sessions!!はびみょうに現実の世界観に則してるお話もあって、ボストンと少女を~の2つを除くと、現実味のある世界観でのさばるアウトロー達だからこその面白さを感じました。

 

それにしても、ボストンはまだしも少女を~は途中までファンタジー要素入りまくりってことに気づかなくて、侍って、なんで急に侍??ってなりましたな。

 

 

恒例のセリフメモを貼り付ける前に、全部を通してのざっくりした感想なんだけど、獅童宗谷いいですね。

 

出番が多いからっていうのもあるので今後変わる可能性はいくらでもあるけど、今のところ一番好きなキャラは獅童宗谷

 

登場人物の中で一番冷静に、自分にとっての大切なモノとそうでないのものをハッキリ区別してる印象があるのよねえ。

 

ちょっと憧れちゃってます。

 

んでもって、シリーズの中で一番好きな話はボストンかなー。

 

別れさせやも捨て難いけど。

 

宗谷みたいになれず、アウトローな世界に身を置いているけれど一般的な価値観にも縛られて苦しんでいたジンと獅童の対比が好き。

 

別れさせやの話よりもボストンで獅童が好きになったよ。

 

あと、ボストンの話で忘れちゃならないこころちゃん!

 

こころとジンの対比も良かったよね。

 

こころのようにも、獅童のようにも振り切れないのに、普通じゃない世界で生きねばならなかったジンの弱さが、獅童の異常さを際立たせててねえ。

 

 

では、あとはプレイ中にメモしたセリフを並べていきます。

 

 

強盗、娼婦のヒモになる



お久しぶりで御座います宗吾様。俗世の汚れに身をおいて修行をなさっているという旨、耳にしております。つきましてはご報告が・・・

 

 

連れがいきなりこんな風に声かけられたらびびるわw って思ってメモった気がする。

 

 

 

自分はただの選択肢の固まりで、自己は漂う水上の木の葉。

 

だから、どちらでもいい。どうでもいい。

 

どちらにせよ、それは自分だ。

 

決めた後に、感情に傾倒する。目の前に居る人間は、そう言う種類の異常者だから。

 

 

 

良い悪いって、物事の価値なんて後から人(マジョリティ)がつけたもので、最終的には自分の判断が大事だわって思うことが最近けっこうあるんだけど、それのさらに上を行く考え方だと思った。

「良い悪いの自己判断すらも後から勝手に湧いてくるものだから、この今の選択はどちらを選んでもいい」ってことか・・・

 

良い解釈をすれば、その時の選択が良いか悪いか自分の中にどう残るかは、そのずっと後までの積み重ねで決まってくるとも言えるけど、このシーンは息子を殺すかどうかなので普通の人ならそこは殺すなんて選択肢に入らないしやっぱ異常者だわこれェ…

 

 

 

シドウ

「・・・なんだ、あんた、悪くはないじゃないか。

 

俺はよく分からないで、ただだらだら歩いてる奴が嫌いだ。

どこに向かおうとしてるのかもわからずに、俯いて歩いている奴が大嫌いだ。

折角なら全力疾走すればいい。

 

あんたは、食らいつくんだな。動かないよう、踏み締めるのか。

それがそういう物だって、分かってんだな。

 

正直俺は、あんたは絶対勝てないと思ってる。

いつかはきっと妥協に濡れて、あんたは後悔すると思う。

 

でもさ。俺は、闘う奴は嫌いじゃないな。俺を友人にしてみる気は無いか。

椎名。お前の負け様に興味が在るんだ」

 

 

はっはっは、「お前の負け様に興味が在るんだ」なんて言って友達になろうとかシドウは変な奴だなー。

ごとしょふの最後のほうで出てきてちょこっと喋っただけなのにセリフメモってるあたり、わりと第一印象でシドウに興味津々だったみたいですねぼかあ。

 

他のお話で出てくるけど、シドウはかつて友人の最後を看取れなかったことがすごく心残りで、大切だと思う相手の最後を見届けてやりたいと思うようですね。いや、逆で「最後を見届けてやりたいと思える人間」を友人に選んでるのかな?

どちらにしても、最後の光景を意識してるのがかっこいいなと思った。

 

 

 

別れさせやのアイロニー

 

 

シドウ

 

世界で一番大切な存在が兎子だ。あいつの為なら、俺は何でもするだろう。

世界で二番目に大切な存在が友人達だ。養老に朝顔ちんどん屋に散琉、正義さんに椎名。

目標としては全員死に際を看取ってやりたいが、俺の方が早死にしそうだな。

 

 

 

ごとしょふの最後に出てきた時と大体同じ理由でメモったかと。

 

 

 

「でもそれは、<最適>じゃ無い。自主した所で彼女が生き返るわけでも無し、夫と言う収入源は絶たれ、妻は生後間もない子供を抱えて路頭に迷う。ただ、そうなるだけさ。

 

けれど、秘匿には望みが在った。それは罪に塗れた最低の望みだったけれど、・・・けれど、たった一縷の望みだった。だから、最適。」

 

 

 

兎子

「そうなのかもしれないけれど、・・・でも、もにゃもにゃする」

 

 

「・・・そうですね。その感情はよく分かりますよ。でもそれは、道徳的観念・・・一般的常識から来るものです。一般常識って言うのは、あくまでも合理性から来るものだと私は思いますから、従う必要がないとも思うんです。」

 

 

兎 子

「どういうこと?」

 

 

「この前椎名さんが言っていたんですけどね。『ありがとう』って、言葉の端々につける人は、基本的に『ありがとう』って言って欲しい人なんですって」

 

 

兎子

「相手に求めているからこそ、自分がするって言うこと?」

 

 

「そう。言ってしまえば<道徳>だってそうでしょう。元々は政治の道具・・・いや、根本は生活の知恵程度か。

<それを守れば、社会の摩擦を減らす>事ができる通俗的概念の事なんですから。

 

法も道徳も、結局は人のために在る物ですからね。人は群だが・・・でも同時に、個だ。だから実は守る必要なんて無いんです。自分が必要ないと感じたら。

 

でも私は、ご老人に席を譲りますし犯罪は犯しませんよ。他人から白い目で見られるよりも尊敬のまなざしを向けられたいし、刑務所は嫌いですから。

 

だから<道徳的に間違っているから><法律で禁止されているから>それを『行ってはいけない』と言う理論はおかしいんです。

<それは自分にとって不利益だから>。そう言う風に考えるべきだと思うんです」

 

 

兎子

「でもその理論だと、人の見てないところでゴミを捨てて良いことに・・・」

 

 

「まぁ、最悪そうではあるのですけれど、けれど、その『規範を存在させるため』と言うか。

『モラル』っていう潤滑油は、絶対的に必要なものですからね。それを乱していると言う罪悪感はありますし、不必要で世故い真似はしませんよ」

 

 

兎子

「でもそんなの、どこでも教わりませんでしたよ?」

 

 

「ふふ、そりゃそうですよ。知性在る奴は馬鹿が好きだ。愛していると言っても過言じゃあない。

モラルは蔓延してこそなんぼ。守らなくても良いだなんて口が裂けても言えないです」

 

 

自分がぼんやりと最近思ってたことを祈がバシっと言ってくれてて、おおおっ!って思った。

「人に迷惑をかけない」というルールを守れれば他の世の中のルールのいくつかは無視してもいいんじゃないかなって思うことがある。それともう一つ、同じことを言ってるような気もするけど、その行いの影響で後々の「秩序を乱さない」というのも守れるとベターだよねっと。

 

 

 

 

ひばり

「生きるために人を傷つけるんじゃなくて。楽しむために。

・・・けれど、楽しめないと生きられないから。そんな風に暮らすクズに出会えたことが、ボクにとってどんなに嬉しかったか分かるかい」

 

 

シドウ

「俺もお前も、一歩どこかで間違えていれば、きっと異常殺人者だったからな」

 

 

ひばり

「ははっ。そうさ。そう言うことさ。・・・ボクたちは、上手いこと間違えることもなく。

・・・けれど、やっぱり人でなしとしてさ。

これはちょっとした奇跡だぜ。奇跡って奴は、いつだって過去形だ。それは、こうして起きたのさ」

 

 

ここのやり取り好きです。

 

 

 

ひばり

 

幸せって言葉を最初に考えた奴は、本当に、心の底から愚か者だと私は思う。

 

それは、言葉にしてはならないモノだ。求めようとしてはならないモノだ。そうでないと、この世界は余りに空虚だ。

 

だって、この手に収まるモノでは無いのだから。目の前に吊り下げされた人参だ。追っても追っても抱けない。それは徒労にしか過ぎない事だ。

 

けれど人は思ってしまう。幸せになりたいと。

 

 

 

 

ひばり

 

私はきっと、幸せになれないのだ。

 

・・・いや、それは嘘だ。幸せにはなれる。なれるからこそ、こうして彼に嫉妬している。

 

幸せな奴が憎い。私に手に入れられない物を持っているお前達が、憎くて憎くて仕方がない。私だって、幸せになりたいに決まって居るのに。

 

 

 

ひばり

 

恋なんて大した価値もない。世間の皆様方の過大評価だ。そう思っていた。

 

私は恋をしようとしても直ぐに冷めてしまうのに、ずうっと幸せそうに笑っている人間一般が気に入らなかった。だから、この仕事をして居るのだろう。

 

その人がまるで大切な宝石を見るかのように愛でている物を足蹴にすることで、私は本当に安心するのだ。

 

良かった、恋は、愛はこんなに下らない。脆く、醜く、安っぽい。私が手に入れられなくても構わないさ。

 

なあ、そうだろう?首肯しろ。

 

 

他人の価値観なんて自分にゃ関係ないさって具合に割り切れず、かと言ってその一般の価値観に自分は馴染めない。

だったらそれが世間一般に謳われてるものだろうと、立ち向かってぶっ壊してやろうっていうひばりの逞しさよ。

 

でもって、本当のところは憧れの裏返し、空元気みたいなものだと思うんだけどこの感じけっこうわかるなあ。

オタサーの姫って言葉も、こういうひばりみたいな人が作ったと思ってるし、「嫁は二次元に限る」と「リア充爆発しろ」の両刀使いと大体同じでしょ。

違うのは、ひばりは容姿が良くて実際に彼氏作った経験だってあるけど、大した幸せを感じられなかったというところで、ようは口で言ってるだけの俺らよりも深いところで拗らせてるってことだなと解釈した。

 

 

 

シドウ

「俺には確信が在る。いつか、痩せ細った野良犬みたいに、誰も居ない路端で野垂れ死ぬんだ。

俺は、そう言う死に方をする。・・・そんな気がしてならないから、お前のために死ねるんなら、それはそれで悪くはないと思うんだよ」

 

友人の最後だけじゃなく、自分の最期も意識してるシドウ。

この感じが好きだな。

 

 

ユウシ

好きな人が出来てしまった。本気で全てを捧げてしまいたいと想った人が。

ーーーーだから、彼女に別れを告げよう。精一杯の謝罪を込めて。

悪いのは全て俺だけれど。君は本当にいい女の子だったけれど。

好きな人が、出来てしまったのだから。

ーーーこれを、人は恋と呼ぶ。俺はそれを知ってしまった。

恋人を裏切って、初めて俺は恋を知る。

「・・・ああ、それは何て」

「ーーー面白くもない、アイロニー

 

 

ひばりルートの最後のほうのシーン。

純愛というのは、肉塊と汚物まみれの世界に二人きりでも構わないという強い意志がなければ成立しないものなのだよ。ねー、ふみのりぃー。

 

 

ところで、兎子ルートの最後のほうで前に別れさせた女の人が干渉してきたのを騙すシーンはわくわくしたなあ。こういうの大好き。

 

 

 

1999年ボストン・冬

 

 

こころ

「・・・いいえ、同じですよ。実際、飢餓に苦しむ彼等は、あなた方にチョコレートを買う金があるなら、ワクチンの足しにしてくれと思っているんです。・・・でも、あなたたちはそうしない。

 

他人の命なんて、どうでも良いんですよ。・・・でもね?

それが近しい人だったり、同じ国籍の若い子供だったり、・・・彼の過去を知っていたりすると、彼女の未来を知っていたりすると、あなたたちは即座に悲しみ始める。

 

そういう矛盾。・・・本当はちゃんとした理由があるんだけど、一見したらただの矛盾。

・・・物凄く捻くれていて、訳わかんなくて、でも、・・・綺麗な矛盾」

 

 

ジン

「・・・綺麗・・・なんで、・・・だよ」

 

 

こころ

「言い換えてあげようか。・・・皆ね、自分が愛した人なら、助けたいと思うの。

 

愛って言う感情の証明なんですよ、これは。

・・・あなたたちは、誰かを特別に考えて、誰かを全く考えないことが出来る。

愛によっては命さえも投げ打って、とても綺麗な涙を流す」

 

 

こころ

「天使なんです。人じゃ、無い。

・・・私は、人を愛しているのですけれど。

・・・誰かを愛さない事が、出来ない」

 

 

ジン

「・・・それは」

 

無意味だ。

価値が相対的な物であるのなら、彼女の愛は愛じゃない。

愛は好意の集まりだ。上下する数値にも出来るものかもしれない。

彼女のそれは・・・言ってしまえば、本能だ。

男が女に感じる性欲と同じだ。裸体を見れば、無条件で反応する。

 

 

こころ

「だから、私はあなた達の愛が羨ましい。

 

不必要なそれに、それ以外の凡ての物を捨ててしまう事すら出来る、不合理なあなた方が羨ましいんですよ」

 

 

愛情とは、その他多勢との差別化。ってことかあ。

 

ここで上のほうのワクチンの話を絡めると、常に自分のおやつ代を削って不特定多数に向けて寄付することを優先するのが天使・・・?

天使は、助けたい人がいるからではなくて、人を助ける・愛することが目的になっている?

愛という概念がデフレ起こしてる・・・を通りこして義務になってる?

ジンは「愛じゃない」って言い切っちゃってるし。

 

嫌な奴と思われそうだけど・・・、

わりと世の中には、ここで言う天使になりたがる人がいるような気がする。

それだけなら人の勝手なのでいいんだけど、中には他人に対して”人”なのに”天使”の振る舞いを求めてくる人もいる。

さらに、自分の身近なところをおろそかにしているくせに天使に憧れる人もいて、そういう人が他人にまで天使の振る舞いを求めるのってどうなんだろうなあ・・・とか、全然ゲームのことと関係ないけどそんなことを思ったり。

不特定多数への愛情の強要とか、その辺に感じる自分の中の違和感が少しだけ整理できた気がする。

 

あっ、もちろん募金する人を偽善者だとかそういうことが言いたいわけではないよ。

 

 

 

シドウ

「昔はお前も、嫌々やっていたんだろうさ!

仕方が無くてやっていたんだろう!

・・・でも、バーに居る奴らを殺したじゃねえか!!

 

当ててやるよ。

・・・てめえは、俺があいつらよりも近いから出来ねえんだ

 

流れさ。見せかけのモラルだ。安っぽい感傷さ。

・・・映画と一緒さ。窮地の一般人をヒーローは救うけれど、あいつらはビルを壊しながら戦いやがる。

人が、その下敷きになることも考えずに。

・・・それは矛盾だぜ。

 

矛盾さ。自分に矛盾している。捻れたそれに意味は無い。

ただ、見栄えが良くて・・・穢いだけだ。

 

汽車に牽かれそうな子供を身を呈して救うんだったら、派手なビームは使っちゃいけねえ。

誰かを殺してでも恋人に逢いたいんだったらーーーーー誰でも殺せ」

 

 

 

さっきの誰彼構わず愛する天使のこころとは真逆で、護りたい人の為ならそれ以外の誰でも殺せって言うこの振り切れっぷりよ。

 

その時の状態でこころとシドウの間を行き来するのが普通の人だと思うので、この両極端が登場するところがこのお話を気に入った理由。

 

 

 

こころ

「私は、人になりたいとは思いません。

 

・・・私は、凡てを愛せる歓びを知っています。凡てが平等な世界を。

・・・それを手放すのは、少し怖い。けれどね。だからこそ。

違うから。私はあなた達が羨ましいんだと思うんだ」

 

 

ジン

「・・・少し、分かるかもしれない」

 

凡てを愛せる。怒りや憎しみが無く、歓びと哀れみしか無い。

そんな世界。

 

ーーーああ、確かに羨ましい。その世界は平和で、完成されている。

怠惰で、柔らかいのだろう。

けれど、そうなりたいとは思わない。

 

俺は愛さない事の大切さを知っているから。

不完全さの美しさを知っているから。

 

同じように、彼女も凡てを愛す大切さを知って居るのだろう。

 

このやり取り好き。

 

 

少女を監禁する事情

 

 

アゲハ

「いつかはやることですからね。小さい頃から慣れさせておくために、軽犯罪者を連れてきたらしいです」

 

 

カギュウ

「・・・慣れって、何。いざというときにビビらないため?」

 

 

アゲハ

「いいえ、違います。興奮しないため、です。先ほどボスもおっしゃっていましたが、

人殺しは圧倒的な優越感を与えます。最悪、それに取り憑かれます。

 

・・・勿論、後悔するタイプもいるのでしょうが。

とはいえ、人を殺すのは『愉しい』のですよ。

 

だから父は、私がそうならないように。『今更、そんな優越感を抱かせないように』。

私に人を殺させたんです。そう、慣れさせた。

 

過度の興奮は思考を鋭敏にしすぎて、疲れが回りやすくなってしまいますから。

何事も程々が一番なのです」

 

 

カギュウ

「人を殺すのが・・・愉しい、ねえ」

 

 

アゲハ

「それは優越感に起因するものでしょうから。ボスには関係無い気もしますがね」

 

 

カギュウ

「いや、まあここだけの話。俺もやったことがあるんだよそれ」

 

 

アゲハ

「・・・と、言うと?

 

ーーーー

・・・ボスは、それで。どう思ったんですか?」

 

 

カギュウ

「人を殺してみて、ってこと?

詰まらなかったよ

 

人を殺して、だから何だろうと思った。

俺が彼より優れていたとか、そういうのどうでも良いし、何て言うか・・・下らなかった」

 

 

良いことか悪いことかわからないけど、そもそもの価値観が違うなーと。

 

 

 

 

印象に残ったセリフとかを並べると大体こんな感じのことをプレイ中に思ったかな。

 

真実嫌いの探偵は~についてはセリフメモは一つもないんだけど、完結してなくてむしろここから先が熱くなりそうだったからね~。続きが楽しみ。

 

 

1番最初にやった強盗娼婦では行動心理学って言うのかな? その要素が散りばめられてて、狼と香辛料とも違うけど、こういうの好きなので楽しかった。

ただ、それらを全部メモするとかなりの量になるのでセリフメモには取ってないんだよね。

 

フライング・スパゲティ・モンスター教なんてものも宗吾とトラの掛け合いでさらっと出てきてて、なんぞそれって調べてみたらなかなか面白かったのよね。

 

 

 

あとけっこう時系列がバラバラみたいで、少女を監禁する事情にシドウが出てきてたけどあの人何歳なんだっけ・・・?

 

それにしても、少女を監禁する事情では急にサイバーパンクというか、SF要素が入ってきてびっくりしたな?。

 

自分の中で、設定とかイマイチしっかり読め込めてない部分もあるけどまだ完結してないし、少女を監禁する事情みたいに予想外の方向から要素が追加されるかもしれないので、まったり次作を待つとしましょう!

 

(ところで、養老の探偵とか弟の笛吹きみたいな異能要素はわりとすんなり「ほうほう」って飲み込んだのにSF要素が入ると途端に整合性みたいのを気にしてしまうのってSF要素は異能系以上に自分の中でこれ!って定義があるのかも?別にSF小説読んだことないけど、攻殻機動隊の存在がでかいのかな。)

 

 

あ、あとおまけシナリオの桃太郎が中々面白かったな~。

桃太郎の元々のお話をそういう切り口で異能力バトルものにしてくるとは・・・!て思った。

 

桃太郎が自分の周りを太刀で払い、斬撃の時間を遅らせるみたいなところがめちゃ熱かったんだけど、これ「桃太郎」なんだよなって思うと笑えてきた。

 

あと、このお話に出てきた猿もシドウと同じで「桃太郎の最期を見てみたい」ってついてきて、あまり自分が考えたことないものの考え方・感じ方だなと。短いお話だけどこの辺りからけっこう引き込まれたなあ。

 

 

ふぃ~、

一つ一つはそこまで長くないけどまとめて書こうとするとけっこう忘れてたりしてダメだねえ。

あっ、最後に思い出したけど強盗娼婦~のエンドは宗吾が死ぬ終わり方もけっこう好きです。

あと1回目のジャンケンはグーで負けました。

 

それと、要望というか・・・、少し誤字が気になったのと、キャラの名前の読みが難しいので初登場時だけでも読み方を表示してくれると嬉しいなー・・・なんて。

この記事でも、読み方あってるのかちょっと自信がないのだ。

 

 

ってことで、探偵の続きが早く出ますように!

(現時点ではシリアルキラーは振り向かないはまだ読んでないのだけれど、iPadに入れるまではやったのでどっかでかけて時間余らした時なんかに読みたいな)