宴もたけなわ

思い立ったら書きます。

そして明日の世界よりのだらだらした感想とか

もう3週間ほど経ってしまったのだけれど、そして明日の世界よりを全編プレイし終えた感想をせっかくなので書いておこうかなと。

 

このゲーム、5年くらい前に体験版をプレイしたことがありました。

でもって、つい最近SWAN SONGで世界がめちゃくちゃになってしまうお話を読んで面白かったので、こちらはどうなのかな?と思ってプレイしてみました。

 

夕陽→朝日姉ちゃん→誰ともくっつかない→青葉→御波→アフターの順番でクリアしたのだけど、各分岐の話がけっこう長い上に、もうすぐ世界が滅亡するっていう根本のテーマが同じなのでけっこう似たような葛藤が何度も出てきてすごく疲れた(汗

 

一つ一つの分岐の話はいいんだけど、「だーっ!主人公のがんちゃん、これ前にやったルートで整理が着いた感情なのにまた葛藤してるのかお前は!」みたいに思ってしまい、まどかのために何度もループするほむほむ気分が味わえましたよ・・・!

 

 

って、ネガティブな感想から入ってしまったけどちゃんと楽しい部分もあったので思いつくまま、思い出せる限りにだらだらと書いていきます。

 

まず、序盤の星が落ちてくるっていうのがわかる前のパートの雰囲気がとても良かった。

あすせかの醍醐味は自分たちが死んでしまうことがわかってからの葛藤とか、それ以前の日常との変化にあると思うんだけど、そうなる前の日常パートもすごく和んで良かったなあ。

 

がんちゃんや夕陽たちだけじゃなく、宗一郎じいちゃん、がんちゃんの両親、陽おじさんの、若者たちに対する接し方が良かったです。

 

こういう風に、見守りつつもここぞという時に教えを説いてくれる親が登場するお話を僕が知らないだけかもしれないけど、ここ最近自分が見てるアニメとかにはない感覚ですごく良かったのですよ。

 

ほんと、序盤の和やかな雰囲気は一気に読み進めるんじゃなくて、1日1時間くらいずつ大切に読み進めたくなる癒し感がありました。

 

 

んでんでんで、そんな癒しを感じる空気が一変してしまうわけですが、先に書いたようにどのルートもいくらか似たような葛藤が出てきて後に読んだルートほど既視感があって疲れました(汗

 

そういう理由もあって、やっぱり一番入り込んで読めたのは最初にやった夕陽ルートだったすな!

 

 

それじゃあメモってあるセリフを交えつつだらだら~っとあすせかを振り返ってみようと思います。

 

 

まず夕陽のセリフで一番好きなやつ!

がんちゃんシェルター行きの話が出る前のセリフでですね、

 

 

ううん、頼りたいからじゃないんだよがんちゃん。

 

じゃあ、わたしはそれでいい。

がんちゃんと一緒ならきっと幸せ。

 

 

夕陽のセリフで一番好きというか、同性異性問わず僕が考えてる人間関係の理想的なものがこれなんだけど、みんな死んで何もかも残らないってことがわかってる状況なのにそれだけがあれば気持ちが乱れないっていうのはすごいなと思いました。

すごく強い。

 

一方のがんちゃん

 

世界がガタガタと崩れていく中で、

彼女だけはあたかも何も変わらないかのようにそこにあった。

 

まるで何も起こっていないかのように。

 

彼女は微笑む。俺と居れば大丈夫なのだと。

 

それで安心なのだと。

 

だがそんな事はない。

 

俺は大丈夫ではないのだ!

 

いつも笑っている彼女も、やがて時がくればバラバラに砕かれる。

 

俺が何年もかけて大事に守ってきたこの少女は、俺を頼って、信用してなお波に砕かれる。

 

だから彼女の笑顔を見る度に、

俺は自分の無力さに耐えねばならなかった。

 

自分が彼女に何ひとつしてあげられない事実に

耐えねばならなかった。

 

 

それと、がんちゃんが夕陽に乱暴しようとしたシーンなんかもあったっけね。

プレイ中は、夕陽と違ってがんちゃんは弱いななんて思ってしまったけど、

よくよく考えてみればそれだけがんちゃんが夕陽を大切にしてきたからこその思考・行動なのだよなあとも思える。

 

科学の先生は一家無理心中してたけど、がんちゃんの行動も夕陽に対して家族と同様の思いがあったから、行き過ぎたものだけどあんな行動に出ちゃったんでしょ。そして、そこまで思ってくれるがんちゃんだから、夕陽も絶対の信頼をもってさっきみたいな言葉も出てくるんだろうなあと思った。

 

 

宗一郎じいちゃん

 

がんちゃんが酷い事と言うからには、余程の酷い事なのじゃろうな。

思い止まって何よりじゃ。

 

 

大切なものを守り通せないと解った時、そういうことをしてしまいそうになるのはがんちゃんだけではないよ。

心中した先生もそうじゃし、ワシもそうだった。

 

 

宗一郎じいちゃんの悟り開いてる感たまらないですね。

ここでがんちゃんに詳細聞かないのもいいし、ほんとかっこいいおじー様でした。

 

 

昴「じいちゃんは、奥さんを・・・その・・・殺せなかった後、一体どうやって過ごしたの?」

 

 

宗一郎「ワシは探したよ。変わってしまった部分を。」

 

昴「変わってしまったって、奥さんの病気の事とか?」

 

宗一郎「いや、ワシの事じゃ。」

 

昴「なんでさ?

変わったのはじいちゃんじゃなくて、奥さんの体と生活、じいちゃんを取り巻く世界のほうじゃない?」

 

しかしじいちゃんは首を横に振った。

 

宗一郎「ワシも最初はそう思っとった。

だから妻を手にかけようなんて考えるんじゃな、これが。」

 

 

宗一郎「しかしよくよく考えるとな、

不思議な事に世界は変わっていなかったのじゃ」

 

昴「変わってない?そんなはずは・・・」

 

宗一郎「そうかのう?我々が勝手に結末を知っただけじゃ。

知らねば妻は病気に気付かず普通に暮らし、そしてある日突然逝ったに違いない。」

 

宗一郎「世界は何もしておりゃせん。

知らねば妻をこの手で、なとどは思わんかったじゃろう。」

 

 

この考え方かっこよ過ぎるでしょ!

そうそう、この部分少しだけSWAN SONGのクワガタと尼子のやりとりに似たようなのがあったなあなんて思ったんよね。

 

 

 

実に不思議だ。

これだけ重大な話なのに、一度も出てこん。

 

そんな事じゃから

自分を見失ったままになるんじゃ。

 

そうじゃ、これだけ大事な話なのに、一向にがんちゃんが出てこん。

 

夕陽嬢ちゃんの為に。

夕陽嬢ちゃんがそう願うから。

そんな事ばかりで、

一度もがんちゃんの願いが出てこない。

 

今まで考えたことはあるかのう?

夕陽嬢ちゃんが一体自分にとってどんな少女であるのかを?

 

 

夕陽ルートの最後のほうで、最後の時が近づいているのに、自分自身の願望と向き合おうとしなかったがんちゃんの背中を力強く押す宗一郎じいちゃんのセリフ。

かーっ!痺れる。

宗一郎じいちゃんはがんちゃんが誰ともくっつかないパートでもチンピラを倒したり、かっこいいシーンがほんとたくさんありましたなあ。

 

 

朝日姉ちゃん

 

 

昴くんが生きてくれるなら、今私達がここに居る意味があるわ。

例え私達が消えても、貴方が私達をずっと先まで連れて行ってくれるもの。

 

 

私はね、本当に嬉しかったよ?

昴ちゃんが生きてくれるって解って。

 

貴方が私達を覚えていてくれる。

私達の想い出を連れて行ってくれる。

 

それが貴方の力になれば、きっと貴方は誰かの力になれる。

そうしたら、またその誰かの中に私達が生きられる。

 

世界は終わらないわ。

私達も終わらない。貴方がいるもの。

 

 

がんちゃんのシェルター行き当選がわかった時のセリフ。

初プレイの時は夕陽ルートだったから、夕陽だけしょんぼりしてて、朝日姉ちゃんと青葉は喜んでたんだっけ。

がんちゃんのシェルター行きがわかって仲間内でどうなっちゃうのかと、けっこう冷や冷やしたなあ。

 

 

青葉

 

あたしは、もう何もかも無駄だと思ってた。

努力をしても、何をしても、

もう何の意味も無いんだって。

 

けどなんとか葦野に助けられて、

みんなと一緒にやっていこうと思ってたんだ。

空元気なのかもしれないけど。

 

だけど今、その葦野が助かると解った。

それを知った時、あたしがどれだけ嬉しかったか解る?

 

ああ、これで全てに意味が生まれる。

あたしの事を覚えていてくれる人がここに居るって。

 

白黒だった風景に色が戻って来たみたいだった。

何をするにも嬉しくて、楽しかった。

貴方はきっと頑張るあたしを覚えていてくれる。

今の努力も無駄じゃないんだって。あははっ。

 

あの人達とあたし達の違いはそこ。

葦野は彼らとは時間を共有してない。

でもあたし達とは分かち合ってくれている。

 

ねぇ葦野、解る?貴方はあたし達の希望。

貴方の命はあたし達の未来。

貴方が生きていてくれれば、それだけであたし達は。

 

こんな世界でも、生きていけると思うから。

 

辛くて、悲しくて、怖くて、寂しくて。

そんな世界だけどきっと頑張っていけるから。

 

 

がんちゃんが誰ともくっつかないルートの、浅瀬でみんなではしゃぐシーンのセリフ。

このシーン良かったなあ。

で、このがんちゃんが誰ともくっつかないルートの後にプレイした青葉ルートでのセリフ↓

 

 

青葉「ねぇ、葦野。

世界が滅ぶってどういうことかな。

明日が来ない日が来るってどういうことかな?」

 

昴「明日が来るはずの世界でしか生きた事ないもんな、

俺達。そんな事想像もつかないよ。」

 

青葉「あたしはもしかしたらこのまま何も出来ずに、

何も手に入らずに、終わっちゃうのかな。」

 

 

とか・・・

 

 

青葉「何をしても、避けられない。

何をしても、やりとげられない。

終わりは避けられず、

やりたい事も、やりとげる時間がない。」

 

 

とか・・・

 

 

青葉「・・・あたし、怖い。気を抜くと、死にたくなる。

大事な人を道連れに、壊れたくなる。

何をしていても、いつのまにか

どうやって死のうかって考えてる!」

 

 

とか・・・

 

 

青葉「でも葦野、あたし怖いよ。

きっとあたし何も出来ない。

このまま終わってしまう。」

 

 

とかとかとか!!!!

けっこう間を開けないでだだだーっと誰ともくっつかないルートの後にすぐ青葉ルートをプレイしてしまったので、お前さっきまで清々しい顔で葦野はあたしたちの希望なんだとか言ってたのにめちゃめちゃ自分本位になってるじゃないですかー!ってなってしまった。

しかもそれに感化されたがんちゃんまで

 

 

気付いたんだよ青葉。

 

お前が言っていた事の意味に。

・・・確かに無駄なんだよな。

何をしても、結局みんなとのお別れの日は来る。

 

思い出なんかあればあるだけ

心が毟り取られるんだ。

 

大事に抱きかかえているから辛いんだ。

始めから何も持っていなければ、

気軽にシェルターにもいけるだろうさ。

 

 

とか言い始めちゃうし、この辺から少しほむらちゃんの気持ちがわかってきましたよ。

 

がんちゃんと仲良くなりたいけど女の子らしくすると嫌いな母親によく似てるので、自己嫌悪を抑えるために長いこと男の子のような振る舞いでがんちゃんと付き合ってこなきゃいけなかった。でも星が落ちてくる為に残り時間がなくなってしまって自分の中の禁じ手を使ってでも・・・!って葛藤があったり、青葉ルート単体で見ると面白かったし、髪を下ろした青葉かわいかったんだけど、いかんせんプレイするルートの順番が良くなかったのかもしれないなー。

 

でも青葉ルートの最後のほうのセリフでここはグッときた。

 

 

「そうするしかないだろう?

都合で出たり引っ込んだりするようじゃ、

きっとそれは嘘なんだから」

 

青葉

「それで失敗したんだもんね? あたし達」

 

「ここがどこだろうと、今がいつだろうと、

何が起こっていようとも、

きっと真実は常に変わらずそこにあるよ」

 

状況によって変わるようでは、

きっとそれは真実ではない。

 

そして変わらないからこその真実だろう。

 

 

御波

 

だから私にはいつだって

この日がやってくる覚悟がありました

 

 

あ・・・れ?

御波のセリフでメモってあるのこれしかない・・・

おそらく最後にプレイしたルートで青葉ルートに気力を奪われたから、あすせかの感想書くつもりもなくてメモってなかったんだろう。

覚えてる範囲でプレイ中に思ったことをだらーんと書く!

 

 

星が落ちてくるってわかった時の御波の全く取り乱していない感じは御波ルートでわかったんだけど、御波が強いからとか、もともと常に死を意識して生きてきたからではなくて、大切なものがなかったからなんだなあと。

 

そして、夕陽とは逆なんだなって印象を受けました。

夕陽は母→姉→がんちゃんの順で常に大切なもの、拠り所になる相手を作っていたけど、親も離婚していて幼い頃からそういうことができなかったであろう御波が、がんちゃんと恋仲になったとしていきなり夕陽みたいな考え方にはなれないのもきっと普通なんだろうなとも思ったり。

 

あと美波は口をぷくーってする立ち絵とかかわいかったっすな!

 

 

てきとうな感じになってしまったけど、とりあえずこんな感じで!

全ルートやり直すのは内容がヘヴィだけど、夕陽ルートか誰ともくっつかないルートはまたそのうちやりたいなっ。

 

 

襲ってきた島民とか石を投げてきた漁協の人とか、他にも細々した話題はあるのだけれど、こうやって振り返ってたら青葉ルート以降をやった時の疲れがぶり返してきたのでここまでにしておこう!

 

 

それと、最初の夕陽ルートの最後は「ありゃ、ここで終わり?」って思ったけど、アフターの話があったのは良かったなあ。

 

アフターで出てきた男の人、最初がんちゃんなのかと思ったよ。