オデッセイ観てて思ったこと
リベリオンめちゃ面白かった。感情規制違反てなんぞ!!
やー、どーもどーもめちゃ久しぶりにブログを引っ張りださせていただきます。
今日は、響け!ユーフォニアムの12話を観て、黄前久美子のトラウマを無自覚に解消して好きなモノには、周りにとやかく言われるのなんて関係なく向き合っていいんだって思えるようにしてくれたのが、久美子自身はぶっちゃけ以前は苦手意識を抱いていた高坂麗奈で、高坂麗奈自身はその黄前久美子のトラウマを解消してたってことに無自覚で・・・、でもお互いにそんな以前の関係があったからこそそこから認め合う関係にまで昇華されてるこの関係めちゃ良いな。なんてことを思ってからの、映画リベリオン視聴でした。
リベリオンが面白かったってことをつらつらと述べるはずが、その前にユーフォニアムも良かったせいで一文を区切ること無く一気に吐き出して、とても読みにくい文章になってしまったけど仕方ないのだよ。
これが"感情の発露"というものなんだから。
で、タイトルにあるように映画リベリオンを観ました!
いやもう設定がめちゃ面白かったです。
設定だけじゃなくて、どうなるんだよこれやばいだろ・・・え!?マジか!って展開がもあるし、主人公のプレストンがめちゃ強くてアクションシーンではアメリカンな要素もあったりでほんとスゴイ面白かったです。
そのめちゃ面白かったっていう設定なんだけど、今正に、リベリオンって記事タイトルにつけてる癖にいきなりユーフォニアム最高みたいなことを綴ってしまった僕のこの感情を抱くこと自体が規制、処罰の対象されてる世界なわけですよ。
・・・あー、じれったくなってきた。ここから下は、そんなリベリオンの世界では規制されてる"感情"が赴くままに勢いで感想っぽいこと書いてく!
文章の推敲なんてしてないし、リベリオンの世界で最優先されてた"合理性"なんてないからな!
そもそも、こんな映画を見ることも、それで高揚したりなんかの感情に変化があることも、感想を書いたりすることも無駄なんだから!
まだ見たことがない人は勝手にwikiあたりであらすじ見てくれって感じで、もう見たことある人に向けてこれやばかったな!って感じの内容になると思う。
まだ見てなくてこの映画が気になる人はてきとうなところでこんな駄文感想は閉じて、さっさとリベリオンをレンタルすることを勧めるぞ!!!!!
ほんとこんな駄文で一回性の質を落とすのは損だからな!!
このリベリオンって映画、前々からお仕事場の人に勧められてたんだけど、ようやく観れたわけですよ。
んで、お仕事場の人にはガン=カタっていう近接銃アクションがすごいぞくらいにしか聞いてなかったのと、まどか叛逆の物語の感想ブログでもマミさんとほむらちゃんの戦闘シーンについてガン=カタだ!って記事をいくつか見かけたので、ほんとリベリオンに関してはアクションシーンが面白いんだろうなってことしか期待してなかったんだけど、このディストピアな世界観がめちゃめちゃ面白かったすなああああ。
感情抑制薬のプロジアムって、あれやばすぎでしょw
抗鬱剤の超強化版みたいなやつだと解釈した。
まあ、僕が知ってる範囲の抗鬱剤の効用そのままに、気分が落ち込むことがない代わりに感情が高揚することもない、ひたすら落ち着き払ってる状態が維持されるって感じだと思うんだよね。
その上で、高圧的な模範・ルールが押し付けられてる状態って、生きる屍かよ!!!!
劇中でも「生きる為に生きている」って皮肉があったな。
んで、感情の起伏があるから人間は争う。だから毎日定時にプロジアムを摂取するのと、生命活動に不要な芸術や装飾は違法だから処分・回収しろ!ってすることで統治しようとする社会・・・って設定がもう面白すぎる。
でもって、そんな感情の昂ぶりを誘発する芸術や、合理的でない不要な装飾は違法とされてるけどそれらを楽しもうとする人々もいて、そんな連中を規制する組織の中でも上位職に就いてるプレストンが徐々に感情を芽生えさせて、違反者側に回っていくって言う話の流れも最高だった。
プレストンは、感情を取り戻すんじゃなくて、感情を初めて受け入れるって状態だったんだと思うんだけど、その初期段階の行動が、「歩きながら手すりに手を這わせる」って子供かよ!とw
感情が全くないわけじゃないけど、感情は無意味どころか悪だ!くらいの世界だから、今まで朝日を眺めて何かを感じるっていうそもそも朝日を眺めるなんて行為自体をしてなかったんだろうプレストンが、朝日を眺めてこの感情はやばい!みたいになるシーンはほんと鳥肌モノだったね。
初めて音を聞いた赤ちゃんなんてのもあるけど
この赤ちゃんは今まで閉じてた五感で初めて音を聴いて感動したのか、それともとにかく不思議な違和感を感じたのかまではわからないけど、リベリオンはいい年したおっさんが朝日を観て初めて感動してるっていうところに萌えますね。なんだよこれ、おっさんかわいいじゃねえか!ってなった。
しかも、今までは完全になかったわけじゃなくて、意識して排除してたわけだから、そこにカタルシスもあるだろうっていうのがまたたまらんね。
プレストンがベートーヴェンのレコードを聴いた時なんて、鼻の穴広がっててワロタわw
あとあれだ、犬を抱きかかえたシーンも良かった。
真顔だけどこれ絶対「ほげぇ~!わんちゃんかわいい~!!」ってなってたろおっさんw
でもあの世界だとペットなんて合理性ないし飼うなんて発想が浮かばない他の連中との意識の違いがまた浮き彫りになるのが面白かったな。
初めて感情を受け入れていくおっさんの様子かわいいな~って言うのはここらへんにしとくか!
他に良かったな~って場面な!
かなり序盤から、プレストンは息子に告発されちゃうんじゃないのこれ~フラグ立ってるよ~!って思ってたんだけど、当の息子も本当の自由を得る為に母親が感情規制違反で処刑された日からプロジアムを使ってなくて、プレストンが使わないで隠してたプロジアムが家宅捜索の際に見つからないようにしてくれるとは、お前、よくぞ!!!!って感じだったな。
あと、この映画の面白いと思ったのは何度かドンデン返しが来るってところだよね!
さっきの息子のもそうだけど、まずプレストンのパートナーがプレストンを告発して、オワタ!って思ったけど銃を入れ替えておいて証拠を偽装してヤッター!かと思いきや実はそれがバレてて追い詰められるっていうのがまた空きさせられない展開で堪らんかったな~。
車のトランクに犬を隠したシーンもそうだけど、最終的には主人公がめちゃ強くて片付いちゃうあたりは笑ったけど、映像的にかっこいいから許されちゃうぜ。
あと最後の副総統もなかなかの手だれだったのは意外だったなw
もっとあっさりやられちゃうか、緊急警報ボタンみたいのを押すのかと思ったけど正面から一騎打ちになるとは予想外。
ってことで、twitterでネタバレしたくないから久しぶりにブログで言いたいことまき散らさせていただいた!
リベリオン劇中で言ってたように、感情によって争いが起こるなんてこともあるけど、そういうのは自制心をもってちゃんと分析すればいいわけで、アンテナは広く張っていきたいなっと!
猫撫ディストーションてゲームをやったんだけど
もうわかんねぇなコレ・・・。
攻略サイト見ないで進めたらまずギズモ、それ以降は選択肢を攻略サイトで確認しながら式子さん→結衣姉さん→柚子→琴子の順でルートを進めていった。
ギズモルートはまだなんとなくわかる・・・かな?って感じで進められて、式子さんルートの七枷家内で意識のやりとりができるようになったところまではいいんだけど、木になったあたりで「なんぞこれ???んん???」ってなった。
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Sessions!!~少女を監禁する事情~というゲームをやったので
Loser/sというサークルさんが出してるSessions!!シリーズという同人エロゲをやってみたので、やりながら思ったことを思い出して書きます。
DMMでDL購入するとフリー配布されてる前作も一緒に入っていたので、「強盗娼婦の紐になる」→「真実嫌いの探偵は」→「Sessions!」の順でやりました。
このサークルさんから出ているこのシリーズは、一本あたり3~4時間くらいの内容で(だいたいラノベ1.5冊くらいの内容かな?)、現時点で一番新しいSessions!!は短編が複数入っているという感じのモノ。
このシリーズはどういう人にお勧めかなー?って、パッと思いつくのは、化物語が好きな人は楽しめるんじゃないかと思います。
戦場ヶ原さんって、「あなたがアララギ君を殺したら、その時は私があなたを殺すわよ」みたいなことをさらっと言っちゃうじゃないですか。
ああいう、世間一般の常識とはずれてるんだけど、芯を感じられるキャラが好きな人にはおすすめだと思います。
(僕は化物語の原作は読んでないので、文体について近いかどうかはわかりません。)
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沙耶の唄とかいう純愛エロゲの感想
いやー、もうほんっとこんなに心にグッとくるお話は久しぶりでした。
沙耶の「フミノリぃ~」って甘えた声かわいかったです^q^
まあね、心にグッていうか、僕のノミみたいな心臓がグッと潰されるかと思いました。
・・・^q^
怖すぎるでしょこれ!!
グロいシーンもあるって噂は聴いてたけど、純愛ゲーとも聞いてたし、沙耶の唄のパッケージデザインて羽の生えた白ワンピの沙耶が悲しそうな表情してるもんだから、こりゃいい感じの泣きゲーっぽそうだなと思ってたのに!
開始1秒からグロ背景にグロボイスがくるなんて誰が想像できるのか・・・!
うーむ、The Mars Voltaっていう僕の大好きなバンドが、たまにこんなエフェクトをボーカルにかけたりするので、こういう処理が施された音声に対して少しは耐性あるほうだと思うんだけど、それでもめちゃこわかったですわ・・・
↓ Tourniquet Manて曲で、1分40秒あたりから特に深くエフェクトがかかります
https://www.youtube.com/watch?v=7AFXuoqwfeQ
一番最初にグロ描写の明度を下げるかとかCGのフォーカスをぼかすかどうかって設定を聞いてきたけど、のっけからこんなにSAN値削りにくるとは思わなかったですな・・・
全部終えてから振り返ってみても、この一番最初のシーンがプレイヤーを篩いにかけてたように思えます。
最初のシーンをさっき少しだけやり直したけど、ここの不気味さはゲーム全体の中でもかなり上位だと思うのよなあ。
ゲーム始めてすぐの時は、何かのウィルスにやられてみんなバケモノになってて、フミノリだけはそれに対して耐性があって人間のままとか??なんて思ったり。
でも最初のシーンを切り抜ければ、徐々にフミノリがこんな状況になってる経緯がわかったり、グロ耐性ができてくるのでわりとどうにかなったかな~。
全体の流れとしては、序盤は謎を抱えつつ気持ちの悪い音声と状況描写を切り抜けるという怖さがあるんだけど、後半は怖さの方向が変わっていくのが面白かったですね・・・怖かったけど。
というのも、話を進めていくとフミノリ自身が医大生っていうのもあって割りと冷静に事故から生還する為の手術による後遺症のせいってことを把握してて、コウジたち友人は肉塊のバケモノに見えるけど実態は普通に人間で、自分に知覚障害が起きているだけなんだ~ってことを理解してる。
理解してても、汚物・汚臭に認識されてしまう世界ではそれに順応して今まで通りではなくなっていくのがまた怖い。
自分が沙耶と一緒に食べてたモノについても、最初は実態をわかってないけど、そのうち理解する。そこで後悔の念に駆られたり発狂するわけでもなく、自分の認識だけに従うようになっていく。そう、あれはオウミだったのかもしれないけど、食べ物だったから食べたんだよ・・・てな具合に。
思考能力はしっかりあって、状況も理解してる。その上で、人の道を外れることを選んでいってしまうフミノリを、後半はコウジたちの目線で追跡するパートもあって、それもまた怖かったのよねえ。
ちなみに、最初のほうのグロシーンを切り抜けてグロ耐性できたかと思いきや、この沙耶と一緒に初めて食事するシーンも僕の中でかなりショッキングなシーンでして、かなりその後の食欲削がれていきましたよよよょ。
(ところで、結局フミノリは沙耶以外の人には自分の知覚障害のことを話してないんだっけ?)
ここまで怖い怖いってホラー要素についてしか書いてないけど、純愛モノだと言える部分も確かにありました。
このお話の恋愛要素を僕なりに解釈すると、「恋は盲目」だなと思いました。
事故にあってしばらくなくなっていた視力が回復したら、世界がとんでもく狂って見えてしまうフミノリ。
これならいっそ視力なんて回復しないほうが良かった。死のう、と思っていた矢先に出会った沙耶。
沙耶は沙耶で、オウガイ教授の元で人類について学んでる時にとんでもない乙女思想を抱えるけど、人間は自分を見ると怯える。誰も自分を愛してくれない。
オウガイ教授を見つけて元の世界に帰してもらおう・・・と、繁殖(恋愛)を諦めているところにフミノリと出会う。
こんな世界に見えてしまう自分に、世界でたった一人だけ、人の温もりを与えてくれる沙耶。
こんな見た目の自分に、この世界でたった一人だけかわいいと言ってくれて、愛を注いでくれるフミノリ。
フミノリは、沙耶といる時や沙耶の為にならこんな不快感しかない世界にいても盲目になれる。
沙耶以外のことが目に入らなくなる。
沙耶がフミノリを盲目にしてくれる。
そりゃ、最初の選択肢で沙耶に「元の世界を取り戻したいか」って聞かれた時に「もういらない」を選ぶでしょ!!
沙耶に知覚障害を取り除いてもらうってことは、自分がもう死のうかと思ってた時に繋ぎとめてくれた沙耶を、見捨てるってことだからね。
めちゃめちゃ不気味なフミノリ視点のパートでは、ほんと沙耶だけが救いだったもの。
それに、隣の家の鈴見さんの一件で沙耶を愛することができるのは世界で自分一人だけという思いを強く持ったんだから、そりゃこんな世界に沙耶だけを置き去りにするようなマネはできないでしょうが!
ってことで、最初のプレイは思ったままに進めて、沙耶が種子を放出して人類滅亡・世界が侵食されていくエンディングを見ました。
見ました・・・・・・
今振り返ってみると純愛だったと思えてくる気もするけど、関わった人死にまくってるし人類滅亡して肉塊の世界になりつつあるしで、プレイ直後はすっごい微妙な顔してました。
そもそも、あのルートでコウジが死んだ後、コウジの肉にがっついてから産気づく沙耶の絵面を想像したら、感動的になってるとこ悪いけどさっきまでコウジをガツガツ食べてたんだよ!?って思いながら、なんとも言えない表情で沙耶の種子放出シーン読み進めましたね・・・
(あ、このシーンではご都合主義なことに、沙耶はおにゃのこでコウジも普通の人のままで脳内描画されてたなそういえば。)
あと、沙耶の種族に侵食されつつある世界で、凉子先生は片手が人間のものではなくなったから3日前に切り落としておいたみたいな描写が入って終わるから「ぉ、おぅ...」ってこれまた複雑な表情になったですよ・・・
さすがに世界オワタのインパクトが強すぎてプレイした直後は純愛なんて言葉はこれっぽっちも頭に浮かばなかったし、やっぱりこの文章打ってても「世界滅亡させちゃダメでしょ!」って思いが沸き上がってきた。
純愛を貫く為の犠牲が世界滅亡ってスケールになっちゃうと、2つを同時に並べたら僕には純愛が霞んで見える。
霞んで見える。けど!「世界を敵に回しても」どころか「世界が肉塊と汚物汚臭まみれで嫌悪感しか感じないものだとしても、その引き換えに君を失うのならこのままで構わない」という純粋な気持ちがこの結末なんだ。
突き詰めた純愛というのは、なんて自分勝手で一般的な倫理観から外れた、はたから見れば狂った行いなんだろうね・・・。
さてさて、2つ目のエンディングは、沙耶に知覚障害を治してもらうルートをプレイしたんよね。
病室の扉越しに、最後のお別れを告げに来た沙耶。
姿を見せないだけじゃなく、今まで自分の声を聞くだけでも人は恐怖していて、フミノリにそんな態度を取られたくないから携帯画面に言葉を打ち込んでやりとりする様子はめちゃめちゃ乙女で、かわいい・・・かも・・・?
諸手を上げて「かわいい!」ってできないよねこのお話だと(ひきつり笑顔
鳳凰院凶真さんの「だが男だ・・・!」ばりに「だが肉塊だ・・・!」って言葉が脳裏を過るのだよオフゥ・・・
ところで、このフミノリ治療エンドで沙耶は姿を見せずフミノリに別れを告げたじゃないですか。
3つあるエンディングの中では、このエンドが一番後味の悪さが薄めで(それでもオウミや鈴見さんあんなことなってるからね・・・)そこそこ綺麗さっぱり終わってるので、こんなこと考えるのも野暮なことだけど、もし沙耶があそこでフミノリの前に姿を現していたらどうなっていたか・・・
これはもう僕の想像・妄想なので人それぞれでいいと思うんだけど、沙耶の実態を見たらフミノリは沙耶を嫌悪していたと思うんだよなあ。
理屈の上では大学の友人たちだってわかっているからどうにか3ヶ月間耐えてはいたけど、これ以上あんな肉塊のバケモノたちに関わられるのが嫌だからヨウに嫌悪感をぶつけた。
自分が食べたものが本当はなんだったかとか、そんなこれまで身につけてきた倫理観よりも今の自分の認知に従って行動するようになってきたフミノリだからこそ、理屈の上では沙耶だとわかっていても、視界に映るものが肉塊のバケモノだったら、それはやっぱり嫌悪するんじゃないのかな?
んでんでんで、3つ目のエンディング。
コウジだけが生き残って悪夢にうなされるようになるやつ。
凉子先生に沙耶が撃たれるシーン、文章はコウジ視点になってたけど、もしフミノリ視点だったらコウジも先生も化け物に見えていて、小柄な沙耶がいびつな形状の銃に撃たれたのだろうから、恐ろしく絶望的な光景すよなあ・・・
その後の自決したフミノリに寄り添おうと這いつくばりながら進む沙耶を、「フミノリに近づくんじゃねえよ!」って言いながらコウジが鉄パイプで殴りつけるシーンは、地の文がコウジ視点だったので僕の脳内でも沙耶が化け物でコウジは人間に描画されたっけね。
化け物姿の沙耶は「フミ・・・ノリ・・・」って言いながらフミノリの死体まで這いつくばっていき、寄り添って絶命。
ここは読んでて、もちろん諸手を上げて化け物を退治したぞー!って気分にはならないし、沙耶の種子放出エンド同様になんとも言えない顔で読み進めてましたね・・・。なんという後味の悪さよ。
フミノリを殺すつもりでここまで来たコウジだけど、「化け物がフミノリに近づくんじゃねえっ」って憤って、やっぱり吹っ切れてないのが伺える。
その後の、コウジが悪夢の中でゲーム開始時の会話と似たようなやりとりをするシーンはまたビビりましたわ・・・
こっちのルートだと、実は既に沙耶は種子を振りまいてて、けっきょく侵略されたのかー!?とか思っちゃいました。
実際にはそうはなっていなかったけど、コウジはあれ以来悪夢や幻覚を見続けていて、拳銃で「いつでも死ねる」ということの感触だけを拠り所にどうにかまだ生きてるって描写で終わる・・・
コウジには結局何も残らない上に嫌なことを全部一人で背負うってエンドで、結局もう手遅れじゃないですかー・・・と思いながらなんとも言えない表情で3ルート目読了しましたね。
このゲームは人によってバッドエンドの定義が変わると思うんだけど、僕は3つのエンディングのうちこのコウジだけ生き残るルートがバッドエンドだと思った。
コウジも沙耶もフミノリのことを思ってるのに、フミノリと沙耶は死んで、コウジもいつ死ぬかわからないような終わり方。
登場キャラ全員の救われなさ、未来が感じられないというところがバッドエンドかなって。
さてさて、このゲームは怖いシーンが多いからあんまりメモってないしむしろ忘れたいくらいなんだけれど、数少ないメモっておいたセリフとかを並べて終わりにします。
フミノリ
「あの日から今日まで、沙耶といっしょにいた僕だから・・・沙耶に優しくして、大切にしてあげたいって・・・そう思う僕になった。そう思われる沙耶になったんだ。これってーー大変なことだろう?」
コウジや謡たちのほうがもっと長い時間を共有してるんじゃないの・・・?
って思ったけど、あの日っていうのが「汚物・汚臭まみれで不快感しかない、こんな世界なら死んでしまおうと思った日」って考えると、沙耶は特別な人になるのも頷けるか。
沙耶
「沙耶にはフミノリしかいないんだって。フミノリみたいな人は、もう他に誰もいないんだって」
いま僕は、今まで沙耶と共にあったどの瞬間よりも痛切に、彼女との絆を感じていた。
たぶんきっと沙耶も同じだっただろう。
このゲームで数少ない純愛描写は貴重なんでね・・・ふふ。
沙耶は複雑な表情で俯いた。
すべてが歪んで目に映る僕に、ただ一人まともな姿で見えた沙耶。僕は彼女だけが特別なのだと
思っていた。
だが、そうじゃない。彼女もまた他と同じように、真実の形からはかけ離れた、歪んだ姿で僕の目に映っているのだろう。
今の僕だから、今の沙耶がいる。ーーそう、さっき僕自身がそう言った。僕が驚くようなことじゃない。
元の日常に戻りたいかって沙耶に尋ねられる選択肢で、「もういらない」を選んだ後にフミノリが「沙耶の実態も本当は別のもので、今の僕だからこう見えているんだろ?」って尋ねたシーンだったかなたしか。
フミノリ
「さっきの漫画の話だとね、人でないものを愛した男は、最後に自分が人間であることを辞めて、恋を成就させるんだ。ハッピーエンドだよ。だろう?
沙耶
「フミノリ・・・」
フミノリ
「沙耶と一緒にいられるのなら、僕はもう何もいらない。何もかもこのままで、いい」
自分を好いてくれるのは嬉しいけど、盲目的になって変わっていくフミノリが心配で、元の日常を取り戻したいか尋ねる沙耶の迷いは、このフミノリの言葉で吹っ切れたのかな
コウジ
「ついでに、って、お前・・・そんな理由で、俺を・・・!?」
フミノリ
「お前、死ぬのに理由がほしいのか?」
冷ややかにフミノリが混ぜかえす。さも呆れたと言わんばかりに。
フミノリ
「何様のつもりだ?コウジ。人は何の理由もなく死ぬんだよ。僕の両親がそうだったし、僕も危うくそうなりかけた」
フミノリひどい!道徳心なくなってる!って思ったけど、このオウガイの別荘に来るまでの車のシーンがコウジ視点だからコウジが人に見えてるだけで、フミノリにはコウジが肉塊の化け物に見えてるんだよね。
フミノリ
「ヤツは僕には人間に見えないから。斬ろうが潰そうが平気なもんさ」
沙耶
「ふぅん、そんなに違うんだ?」
フミノリ
「そうさ。人間には良心があるからね。どんなに憎い人間だろうと、人を殺すと思うとブレーキがかかるもんだ。そこが僕の勝算でもある。」
コウジを始末する計画を沙耶と話し合うシーン。
このシーンで、今のヨウの身体なら切っても回復するし、斧の威力をヨウで試してみたら?って沙耶が言うんだけど、フミノリはそんなことしたら痛いからダメだよって言うんだよね。
フミノリにとって、今のコウジは化け物に見えて、ヨウは人間に見えるから。
フミノリの道徳心はなくなってない・・・?とか考えさせられる。
このシーン読んでたら、べるんさんという方の倫理観と自己拡大化という記事をふと思い出した。
http://eroge-pc.hatenablog.jp/entry/2014/01/15/074449
沙耶
「うまく、言葉では説明しにくいんだけどねーー
タンポポって花があるよね。種を風に乗せて飛ばすやつ。
綿毛の種は風に運ばれて、故郷から遠く遠く離れて、もしかしたら草木なんか一本も生えてない砂漠に落ちちゃうかもしれない。
そんな時、たった一粒のその種が何を思うか・・・それを想像してくれれば、解ってもらえるかもしれない。わたしのこと。
種は、もちろん草の種だからね。その気になって頑張れば、砂漠を砂漠じゃなくしてしまえる。
ただ一粒だけの種でも、もしかしたら、頑張ろうって思うようになるかもしれない。
頑張って育って増えて、いつかこの土地が一面のタンポポ畑になるまで頑張ろうって、そう思うかもしれない。
そんな風にタンポポの種が心を決めるとしたら、どんなときだと思う?
それはね、その砂漠にーーたった一人だけでもーー花を愛してくれる人がいるって知ったとき。
タンポポの花は綺麗だね、って、種に話しかけてくれたとき。」
沙耶の乙女思考全開な例え方がかわいいれす^q^
コウジはポケットからオウガイの拳銃を取り出し、その拳銃を両手で、祈るようにして包み込んだ。
いまコウジの正気の在り処を保証する、形ある確かな輪郭。もっとも慈悲深い破局の形。
「形ある確かな輪郭。もっとも慈悲深い破局の形」・・・かっこいい。
この自分が、毒に冒されたというのならーー真実こそが毒なのだろう。
純粋な酸素が生体にとって有害であるように、剥き出しの真実は、ヒトの精神を破壊する。
酸素は5倍の窒素で包まれてはじめて、大気として許容される。同じことだ。
戯れ言で希釈された片鱗だけの真実を呼吸することで、人は健やかなる心を維持できるのだ。
コウジだけ生き残る、あんまりな終わり方をするエンディングの最後のシーン。
今さらそんなことを言ったって、何の慰めにもならないかもしれない。
だが僕はーーそう、構わなかった。
もとの身体に戻りたい気持ちはあるにはあった。だがそんな願いは捨てたって良かった。どこまでも沙耶と一緒に、たとえ禁じられた領域にまで踏み込もうとも、手を取り合って進んで行けたと思う。
沙耶だって解っていたはずだ。僕の覚悟を。あの日の僕が何を言おうとしたか、判ったからこそ制止したんだ。その一言を聞いてしまえば後に戻れなくっていたから。
そうなる前に、彼女は全てを終わらせて、そして僕の前から去った。
沙耶
「ごめんなさい。わたしは、意気地なしだった。」
フミノリ
「君だけが悪いんじゃない。あのとき僕に迷いがなければ、君だって勇気を出せた。そうだろ
沙耶
「あなたが、怖かった。わたしのせいで変わっていくあなたが」
フミノリ
「仕方ないさ」
仕方ない。沙耶は僕を奪い尽くすことが、僕はすべてをなげうつことが、お互いにできなかった。ぼくらは二人とも、幸せになるには弱すぎた。
沙耶に知覚障害を治してもらうエンディングで、病院のドア越しに携帯画面を介したやりとりをするシーン。
このエンディングは沙耶開花のエンディングに比べて、甘酸っぱい感じがするねえ。
このシーンの沙耶の奥ゆかしさは好きなんだけど、先に沙耶開花エンドを見た後だったので、こっちのエンディングではフミノリの前に姿を表し、拒絶されて傷つく、それはそれでか弱い乙女な沙耶を期待してたのでちょっと残念な気もしたり・・・
っと、まあ取り留めなく書いてるのでよくわからない言い回しがあるかもだけど、僕も肉塊相手に狂おしい恋を貫くゲームだなんて思ってなかったのでどうまとめたらいいのかわからないんだ。
プレイ直後は怖いシーン思い出したくなくて感想を書き連ねるのを躊躇ったんだけど、「沙耶の唄は純愛エロゲ・・・沙耶の唄は純愛エロゲ・・・」と自己暗示をかけることで、あまりグロ・ホラーなシーンには触れずに純愛要素だけを思い出して感想を書くことができました。
よって、かなり偏った感想になっていると思うのだけど、怖いシーンはなるべく忘れたいから・・・。
それにしても、前のCARNIVALの感想の時に、もっと癒やしのある萌えエロゲをやりたいって思ってたはずなのにどうしてこんな殺伐としたゲームをやってしまったのか!
次こそは安らぎを得られるお話のゲームをやりたいです(ビチャビチャ